地元名士

作中に登場する室田儀作は金沢在住の地元名士で、「室田耐火煉瓦株式会社」代表取締役社長であり、才色兼備の賢夫人の室田佐知子の旦那でもあります。彼は最終的に罪を犯した妻を庇うために、一連の事件の犯人は自分であると嘘の自供します。そして警察に連行されていく最中に警察官から拳銃を奪って自殺をはかります。ところが、命がけで庇った室田佐知子も最期は自殺するというなんとも報われない終わり方をします。

演者:鹿賀丈史

この室田儀作を演じた鹿賀丈史は1950年10月12日生まれ、石川県出身の俳優さんです。主な出演作品は『野獣死すべし』(1980)、『疑惑』(1982)、『麻雀放浪記』(1984)、『キャバレー』(1986)、『木村家の人びと』(1988)、『戦国自衛隊1549』(2005)、『燃ゆるとき』(2006)、『DEATH NOTE 前・後編』(1006)、『K-20怪人二十面相・伝』(2008)、『笑う警官』(2009)などです。個人的にはデスノートの夜神総一郎のイメージが強いです。渋くて堅物で真っ直ぐなこの役にすごくハマってると思いました。

1950年10月12日、石川県金沢市に生まれる。父は洋服の仕立て屋、母は北陸一のゴム風船屋の裕福な家庭で育つ。9歳から中学校2年まで少年合唱団に所属。そして石川県立金沢二水高等学校に入学。高校在学中は合唱部でテノール、指揮者として活躍をしていた。クラシックの声楽家を志して東京音楽大学などの浪人中に友人に勧められ一緒にオーディションを受けたのがきっかけで1972年劇団四季に入団。「鹿賀丈史」という芸名は、同劇団代表の浅利慶太が名づけたとかつけてないとか。

劇団四季では児童向けミュージカルなどに出演した後に『ジーザス・クライスト=スーパースター』のジーザス役で主演デビューし、注目を集める。同劇団の顔である日下武史のシャイロックで話題を集めた『ヴェニスの商人』のバッサーニオなど軽妙な役柄もこなした。1980年に劇団を退団した。1987年、『レ・ミゼラブル』のジャン・バルジャン役とジャベール役を滝田栄とのダブルキャストでこなし、舞台役者としての地位を確立していった。

一方で、映画でも異彩を放ち、特に角川春樹プロデューサーが着目。『野獣死すべし』の重要な助演を経て、『悪霊島』で金田一耕助役に抜擢する。映画、テレビでほとんど主演経験がなく知名度も低い時期での大英断であったが、鹿賀は良くこれに応えた。主演作『木村家の人びと』や『さすらいのトラブルバスター』の大ヒットで注目を浴びた他、テレビドラマでも様々なキャラクターを演じている。NHK大河ドラマをはじめ『Gメン'75』『天皇の料理番』『警部補 古畑任三郎』『静かなるドン』などで各年代を代表するシリーズ物に数多く登場している。

1993年、テレビ番組『料理の鉄人』に登場。バラエティの才能も見せた。同番組では「鹿賀丈史」としての出演であるが、あくまで美食アカデミー主宰という設定のもとにフィクションの役柄を演じている。鹿賀の認知度を老若男女問わず広めたが、強烈な印象を残すキャラクターだっただけに、プライベートでも役柄そのものの人物と誤解される事に本人は少々悩まされていたと、1997年放送の『HEY!HEY!HEY!MUSIC CHAMP』に出演した際に語った。後に子供番組『ポンキッキーズ』では謎の部屋を守る番人「カガマル」や先生に扮した「ドクター・カガドル」として出演の他に楽曲「Ja-nay」を歌唱。番組では同曲に合わせて体操をする全国キャラバンも行われた。また主な『料理の鉄人』出演者(鹿賀、岸朝子、服部幸應、景山民夫、坂井宏行)がこの曲を踊っているシーンが放送されている。

1983年に映画『疑惑』(松竹)、1984年に映画『麻雀放浪記』(角川・東映作品)、1987年に映画『キャバレー』(角川)で日本アカデミー賞助演男優賞を受賞した。

1998年、『レ・ミゼラブル』の初演以来舞台の中核として活躍してきた功績に対して菊田一夫演劇賞特別賞を受賞。さらには2005年、『ジキル&ハイド』『レ・ミゼラブル』の演技に対し菊田一夫演劇賞演劇大賞を受賞。

1995年には、『世にも奇妙な物語』の一編「マエストロ」(1995年10月4日放映、秋の特別編)に主演した。傲慢で自信家ながら、原因不明の耳の障害で初めて苦悩を味わいながらも復活を果たし、天才指揮者を演じた。

1996年、映画『ウルトラマンゼアス』に悪の宇宙人・悪神亜久馬 / ベンゼン星人役で出演し、世間の注目や話題を集めた。後に、バラエティ番組でのトークで「子供は特に好きという訳ではないが、子供の反応に興味があったから出た」と語っている。後に鹿賀は、2007年に『西遊記』でも悪役の妖怪・金角を演じた。尊貴な役柄では当代随一であり、大名や将軍はもちろん第一生命CMでの国籍不明な王様から怪物大王や明治天皇まで、さながら王様役者の感がある。

1990年1月21日、ミュージカル『レ・ミゼラブル』終演後、マロリー・ワイス症候群のため楽屋で吐血し緊急入院したが、治療を受けて同29日に退院した。

2002年、23年ぶりに劇団四季の同期で盟友でもある市村正親と共演する予定だった舞台「You Are The Top 今宵の君」を、急性虫垂炎で初日三日前に降板した。その後市村とは2005年の舞台『デモクラシー』などで共演を果たしている。